第25話 バレンタインデー

みんなに渡して俺にはない?

「なんで?」

「失敗して作れなかった」


時間随分あったじゃん

彼氏のは後でいいって?

俺のだけないのかよ

二人最初のバレンタインなのに

できてないなら朝に言わないのかよ



チョコをもらい後で食べて美味しい‼と
たったそれだけのことを期待していただけだと俺は思っていたのに
やはり俺の想像は壊れる

その日は一切話さなかった

楽しみにしていた日が最悪な日になった


仕事が終わると彼女からLINEがはいっていた


少し会えますか?


返信してコンビニで会うことにした

「今日はごめんね」

「うん」

「見ててこれはだめだなと思って帰って急いで作ってきたよね
はいこれ」

包みに入ったのをもらった

「ありがとう
開けていい?」

「いいよ」

「一緒に食べよ?」

「私はいいよ!食べて」

こうしてバレンタインデーは少し苦い思いをしたが甘く終わった

ホワイトデーはまた手作りで渡そう‼と
決めた