第30話 偶然じゃない偶然の出会い

仕事終わってからジュリと買い物をすると聞いていたので

「今日の買い物の時ジュリちゃんに会いたいんだけど」

「いいけど、うちのジュリちゃん難しいからね」

レアちゃんは社交的なのは聞いていて
ジュリちゃんは反対にすごい人見知りってのを聞いていたのである程度覚悟はしていた


仕事終わってからイオンに向かう

設定としては偶然会って話をするってことにした

イオンに着いてボディソープと歯ブラシを買いたかったので手に取り買い物中をこれでアピールしてることになり不自然じゃないようにしてから二人を探して見つけた

近くまで行くと声をかけられる
「あれ?佐藤くんじゃん‼」

気づいたふりをする
「おお!!買い物してたんですか?」

「ジュリちゃんこんにちはは?」

「…。」

ママの後ろに隠れて俺から少しずつ離れていく


なるほど!こういう感じか
これは仲良くなるのは時間がかかりそうだ…

ジュリが少し離れたところに行ったので二人で話をする
「ジュリちゃんこんな感じなんだよね…」

「なるほどね~」

この時思った
いつかは仲良くなって親子みたいに触れ合えるようになりたいと心の中で誓った

だから今のこの状態は辛いという思いはなかった

「それじゃまたね」

「ジュリちゃんバイバイは?」

「…。」

俺は手を振って見送った

俺が二人のパパになるためには少しずつ高い壁を登って行かなきゃいけない

これは俺にしか出来ない‼そう思うようになった

第29話 プリクラ

「今日の夜ご飯どう?」

「ちょっと遅くなるけどいい?」

この日の夜はご飯食べることになった


千年の宴という店で食べることにした

約束の時間になると少し遅れてきた

「ごめん‼遅れました」

「お腹すいたから早く入ろ?」

ご飯食べてる途中に俺は話しかける
「この後向かいのセガでプリクラ撮らない?」

「プリクラとか何年ぶりだろ?じゃあ撮ろう撮ろう」

こうしてこの後セガに行く

子供に噂が広まると良くないので知り合いに見つからないように5メートル離れて歩くことにした

なんか芸能人みたいだな

無事プリクラのとこまで行った

「どれがいい?」

「わたしも最近のは分かんないよ」

といいつつも、これ‼といいながら入っていく

お金をいれて操作してると色々ポーズが指示されて撮っていく

最後にガオーのポーズを撮らされたときポーズを無視してチューをした

チュープリはずっと撮りたいと思っていたので念願の1枚になった

携帯にもプリを記念にいれていい思い出になったなーと思った

次は4人でだな

第28話 ホワイトデー

会社に着くと一番最初に入るので恵美ちゃんのロッカーにチョコとメッセージカードを入れた

なんて書いたかは覚えてないが最初にEMIってシールで貼ったのと早くレアとジュリに会いたいなって書いたのは覚えている


朝会うとすでにニヤニヤしていた

俺のところにきて
「ヤバイんだけど…
女子力高すぎでしょ‼」
と言われた

言われて嬉しかったが
「そう?」
と返す

「私より女子力高いわー
ロッカー開けたとき、ええ?って思った」

「そうなんだ
本当はクッキーも作ろうと思ったんだけど練習で作ったとき作れなかったからやめたんだよね」

「なるほどね。練習するのね」

これを聞いてバレンタインデーの時の反省をしているようだった


仕事終わってLINEを見ると恵美ちゃんからきていた

[チョコありがとう
家に帰ってみんなからもらったチョコ広げたらジュリにママってモテモテなんだねって言われたわ]

[そうなんだ、チョコ食べた?]

[食べたけどほとんどレアの口に入りました]


こうしてホワイトデーの1日は終わりました

しゅんでーの方も喜んでいたみたいなので良かった


[恵美ちゃん大好きだよ]

[私も大好き]

第27話 ホワイトデー前日

ホワイトデーに近づいていくと中学の友達の勝又(しゅんでー)と一緒に作ることにした

材料をイオンと業務用スーパーに行き
前作ったおかしに少しアレンジしたのを作ろうと思っててなんとなく買うものは決まっていた

作るときに足りない道具も買い1度練習で後日作ることにした


ホワイトデー1週間前


とりあえず練習で作る日

しゅんでーの家で作ることにしていた

お互い渡す人がいたのでテンションはもう上がっていた

1度作った俺が指揮をとりながら一緒に作った

ハート型のチョコを作ってその上にまたチョコで文字になるようにしてみた
もちろんチョコの色は違う色にして
これは結構いい感じだった

あともうひとつクッキーも作ることにした
型を作り上から文字になる判子を押して作ったのだがこれは焼くときの紙も一緒に付いてうまくできず失敗に終わった

「クッキーはやめるか?」

「そうだな…」


お互いこれは失敗すると思いやめた
ちなみに原因はよく分からなかった


そしてホワイトデー前日


今日もしゅんでーの家で作る

割りと1回作っているのでスムーズにできた
レアとジュリのも作ってラッピングまでして完成した

しゅんでーも不器用ながら完成し自分で
「この不器用さで作ったって言うのがいいんだよな」
みたいなことを言っていた

これであとは会社でみんなに見つからないように渡すだけだなと
そう思って
最後までテンション上がりながら終わった

第26話 ニックネーム

この頃までまだ呼び捨てやニックネーム的なものがまだお互いなく仕事での呼び方でプライベートでも呼んでいた

LINEでメールをしてみる

[そろそろお互いの呼び方変えない?]

[そうだね]

[なんて呼んだらいい?]

[なんでもいいよ]

[じゃあ恵美ちゃんでいい?]

[んー、呼び捨てがいい‼]


なんでもいいんじゃないのかよ‼

心の中でツッコミをいれる


[じゃあ俺のは?]

[なんて呼ばれたい?]

[みんなから友ちゃんって呼ばれてるから友ちゃんで]

[えー‼呼び捨てがいい]


結局全部自分が決めるのかよ!!



友ちゃんが良かったなぁ…


まあそのうち友ちゃんって呼んでもらうようにしよう


[恵美、大好きだよ]

[私も好きだよ]



そこ名前で呼ばないのかよ‼

第25話 バレンタインデー

みんなに渡して俺にはない?

「なんで?」

「失敗して作れなかった」


時間随分あったじゃん

彼氏のは後でいいって?

俺のだけないのかよ

二人最初のバレンタインなのに

できてないなら朝に言わないのかよ



チョコをもらい後で食べて美味しい‼と
たったそれだけのことを期待していただけだと俺は思っていたのに
やはり俺の想像は壊れる

その日は一切話さなかった

楽しみにしていた日が最悪な日になった


仕事が終わると彼女からLINEがはいっていた


少し会えますか?


返信してコンビニで会うことにした

「今日はごめんね」

「うん」

「見ててこれはだめだなと思って帰って急いで作ってきたよね
はいこれ」

包みに入ったのをもらった

「ありがとう
開けていい?」

「いいよ」

「一緒に食べよ?」

「私はいいよ!食べて」

こうしてバレンタインデーは少し苦い思いをしたが甘く終わった

ホワイトデーはまた手作りで渡そう‼と
決めた

第24話 マイナススタート

この頃から前の旦那の話をされ徐々にストレスが貯まっていった

「その話聞きたくないんだけど!」

「ごめん…でも好きだからなんでも伝えたくて…」


付き合ってからのスタートは上手くいかなかった


大体前の人の話なんか聞きたくねぇよ‼


それは自分とはしていない又は出来ない話をされるのが聞いていて辛かった

特にもう出来ないことの話をされるのが一番辛い…

・・・

「結婚したら結婚式したいよね?」

「結婚式はしない」

「え?」

「1回したし親戚の人とかに迷惑かけれないから」

「いや、俺はまだしてないんだけど!?」


全然うまく噛み合わない

現実からの想像を作るとそれが壊れていく

想像を作って壊れて作って壊れて

この頃は何もかも壊れていく

悪気があって言ってるわけではないのは知っているが
もっとこう言い方とかあるんじゃないのか?

言うタイミングが悪いんじゃないのか?

そう思うだけで何が悪いのかはっきり解決出来ないままいた
なにも言えないでいた

ただ1つだけ心に秘めていたのは

この思いは今だけだ‼
時間が経てば治るはずだ‼
っていうこと

そう、信じてた


そうしてバレンタインデーになる

前に日から子供とチョコを作るらしくお世話になってる人や友達にも作るみたいだ

本命のチョコは小1以来なのですごく楽しみにしていた

友達とかから手作りのチョコはもらったりはしたことあったが、やっぱ彼女からとなると特別なものだ

全日からワクワクしていた


そして当日

朝会って彼女が会社の人に配ってて

俺のは特別のだから後でかな?
と思っていた

すると俺のところにきて
「申し訳ないんだけど…
友ちゃんのは作れなかった…」

「は?」